アキレス腱炎(アキレス腱症)は、ランニングやジャンプ、歩行などを繰り返すことでアキレス腱に負担が蓄積し、痛みや腫れを生じるスポーツ障害です。ランナーだけでなく、サッカー・バスケットボール・テニス・バドミントンなど幅広い競技でみられます。

初期は運動開始時だけ痛みを感じることが多いですが、放置すると日常生活でも痛みが続き、競技復帰まで長期間かかる場合があります。

当院では、日本整形外科学会認定スポーツ医・整形外科専門医が診察を担当し、レントゲン検査や超音波(エコー)検査を用いて正確に診断します。運動器リハビリテーションによる再発予防やフォーム改善まで含め、一人ひとりに適した治療をご提案しています。

アキレス腱炎とは

アキレス腱炎(アキレス腱症)は、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐアキレス腱に繰り返し負担が加わることで、炎症や微細な損傷、変性が生じる病気です。

ランニングやジャンプを繰り返すスポーツ選手だけでなく、ウォーキングや登山、長時間の立ち仕事をされる方にも多くみられます。近年では、慢性的なアキレス腱炎では炎症だけでなく腱の変性が主体であることが分かっており、早期の適切な治療とリハビリテーションが重要です。

アキレス腱炎の主な症状

アキレス腱炎では、次のような症状がみられます。

  • アキレス腱やかかとの後ろが痛い
  • 朝起きて最初の一歩が痛い
  • ランニングやジャンプで痛む
  • 運動開始時に痛いが、身体が温まると軽くなる
  • 運動後に痛みが強くなる
  • アキレス腱が腫れている
  • 押すと痛い

症状が進行すると日常生活でも痛みが続き、スポーツの継続が難しくなることがあります。

アキレス腱炎の原因

アキレス腱炎の主な原因は、アキレス腱への繰り返しの負担(オーバーユース)です。

発症しやすい要因には、

  • ランニング量の急な増加
  • ジャンプ動作の繰り返し
  • ふくらはぎの柔軟性低下
  • 足関節の可動域制限
  • 扁平足やハイアーチ
  • クッション性の低いシューズ
  • 加齢による腱の変性

などがあります。

当院ではアキレス腱だけでなく、股関節・膝・足部まで含めて評価し、負担がかかる原因を総合的に確認します。

受診をおすすめする症状

次のような症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。

  • 強い痛みで歩けない
  • 「ブチッ」という音がして急に痛くなった
  • つま先立ちができない
  • 大きく腫れている
  • 数週間以上改善しない
  • スポーツに復帰できない

これらの症状では、アキレス腱断裂など別の病気が隠れている可能性もあります。

当院で行う検査

診察では、痛みの部位や圧痛、腫れ、足関節の可動域、ふくらはぎの筋力などを詳しく確認します。

必要に応じてレントゲン検査を行い、踵骨棘や骨の異常の有無を確認します。また、超音波(エコー)検査ではアキレス腱の肥厚や変性、部分断裂の有無を評価し、治療方針の決定に役立てます。

アキレス腱断裂などが疑われる場合には、MRI検査が可能な医療機関をご紹介します。

アキレス腱炎の治療

多くの患者様は保存療法で改善が期待できます。

当院では、

  • 運動量の調整
  • 消炎鎮痛薬
  • アイシング
  • 運動器リハビリテーション
  • ストレッチ
  • ヒールリフトやインソール
  • 必要に応じた装具療法

などを組み合わせ、一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた治療をご提案します。

リハビリテーションと再発予防

アキレス腱炎では、痛みが軽くなった後も再発予防が重要です。

当院では、

  • ふくらはぎのストレッチ
  • エキセントリックトレーニング
  • 足関節の可動域改善
  • 股関節・体幹トレーニング
  • ランニングフォームの見直し

などを行い、アキレス腱への負担を軽減しながら安全な競技復帰を目指します。

スポーツ復帰までの流れ

スポーツ復帰は、痛みがなくなっただけで判断するものではありません。

当院では、痛みや腫れだけでなく、筋力、柔軟性、ジャンプやランニング動作などを評価し、段階的に運動量を増やしながら安全な競技復帰をサポートします。

PRP療法を検討する場合

多くのアキレス腱炎は保存療法で改善しますが、数か月以上症状が続き、リハビリテーションや薬物療法でも十分な改善が得られない慢性例では、PRP療法を検討することがあります。

PRP療法は、ご自身の血液から抽出した多血小板血漿を利用し、組織の修復を促すことを目的とした治療です。適応には個人差があるため、診察や画像検査を行ったうえで慎重に判断します。

当院の特徴

高槻整形外科・再生医療クリニックでは、日本整形外科学会認定整形外科専門医・日本整形外科学会認定スポーツ医が診療を担当しています。

アキレス腱炎では、痛みの改善だけでなく、再発予防や競技復帰まで見据えた診療を重視しています。運動器リハビリテーションと連携し、スポーツを続けたい方から日常生活でお困りの方まで、一人ひとりに合わせた治療をご提案します。

よくある質問

アキレス腱炎は自然に治りますか?

軽症では改善することもありますが、痛みを我慢して運動を続けると慢性化することがあります。

ランニングを続けても大丈夫ですか?

痛みの程度によります。運動量を調整しながら継続できる場合もありますので、診察でご相談ください。

アキレス腱炎とアキレス腱断裂の違いはなんですか?

アキレス腱炎は腱の炎症や変性が主体ですが、アキレス腱断裂では腱が切れてしまうため、治療方法が大きく異なります。

手術が必要になることはありますか?

多くの患者様は保存療法で改善します。手術が必要となるケースは限られています。

監修医

平田 寛明
高槻整形外科・再生医療クリニック 院長

日本再生医療学会認定医
医学博士
日本整形外科学会認定 整形外科専門医
日本整形外科学会認定 スポーツ医
日本整形外科学会認定 リハビリテーション医
Accurian® 末梢神経ラジオ波焼灼療法 認定医
Coolief® 末梢神経ラジオ波焼灼療法 認定医

膝関節疾患やスポーツ障害をはじめ、変形性関節症など幅広い運動器疾患を診療しています。患者様一人ひとりの症状や生活背景、「スポーツに復帰したい」「できるだけ手術を避けたい」などの目標に合わせ、保存療法・運動器リハビリテーション・再生医療などから適切な治療をご提案しています。

本ページは医学的知見および実際の診療経験に基づいて作成し、内容を定期的に見直しています。

アキレス腱の痛みでお困りの方へ

走り始めや運動中にアキレス腱が痛む、朝起きたときにこわばるなどの症状が続いている場合は、早めの評価をおすすめします。

スポーツ活動や身体機能を確認しながら、症状に合わせた治療・リハビリテーションをご提案します。

お電話での予約は 
072ー691ー6870