PERIPHERAL NERVE RADIOFREQUENCY ABLATION

「歩く喜び」をあきらめない
膝の末梢神経ラジオ波焼灼療法

変形性膝関節症などによる膝の痛みに対して、 痛みを伝える末梢神経へ高周波(ラジオ波)の熱を加え、 神経の働きを一定期間弱めることで、痛みの緩和を目指す治療です。

※治療の適応や保険適用の可否は、診察時に医師が判断します。

日帰り治療 局所麻酔 エコーガイド 手術以外の選択肢
高槻整形外科・再生医療クリニックで行う末梢神経ラジオ波治療

WHERE DOES IT FIT?

保存療法と手術の間にある、もう一つの選択肢

膝の痛みに対する治療は、内服・注射・リハビリなどの保存療法から始めるのが基本です。 それでも痛みが残る場合、人工関節などの手術を考える前に、 末梢神経ラジオ波焼灼療法を検討できる場合があります。

保存療法と手術療法の間に位置する膝ラジオ波治療のイメージ
※治療選択は症状、画像所見、これまでの治療歴、全身状態、ご希望などを総合して判断します。
膝の痛みはなぜ起こるのかを説明した図

WHAT IS RADIOFREQUENCY ABLATION?

末梢神経ラジオ波焼灼療法とは

この治療は、変形した骨やすり減った軟骨そのものを元に戻す治療ではありません。 膝の痛みを伝える感覚神経に高周波(ラジオ波)による熱を加え、 神経の働きを一定期間弱めることで、痛みを和らげることを目指します。

神経を完全に切断する治療ではありません。 対象となるのは主に「痛み」を伝える細い感覚神経で、 筋肉を動かす運動神経を目的として治療するものではありません。

01

骨や軟骨を治す治療ではない
痛みの伝達経路にアプローチします。

02

3つの膝神経を主なターゲットに
痛みの部位や神経走行を確認して治療します。

03

痛みが軽くなった期間を活かす
リハビリや運動につなげることが大切です。

膝の3つの末梢神経に対するラジオ波治療のイメージ
主なターゲット:上内側膝神経・上外側膝神経・下内側膝神経

CLINICAL EVIDENCE

臨床試験で報告されている痛みの変化

膝の変形性関節症を対象とした比較試験では、 Cooled RFA(冷却式ラジオ波治療)群で疼痛スコアの改善が報告されています。

下のグラフは、患者向け資料で示されている疼痛スコアの推移を視覚化したものです。 治療効果や持続期間には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。

大切なポイント 「痛みがゼロになること」を保証する治療ではなく、痛みを減らして生活や運動をしやすくすることを目標とします。
Cooled RFAとヒアルロン酸関節内注射の疼痛スコア推移を示す臨床試験グラフ
Cooled RFAとヒアルロン酸関節内注射を比較した臨床試験データの一例

WHO MAY BENEFIT?

この治療が適している可能性がある方

01

変形性膝関節症と診断されている

膝の痛みが、歩行・階段・立ち上がりなどの日常生活の妨げになっている方。

02

薬・注射・リハビリだけでは十分な改善がない

内服薬、外用薬、ヒアルロン酸注射、リハビリなどを行っても痛みが残っている方。

03

人工関節手術以外の選択肢も検討したい

手術を希望しない方、または全身状態などの理由で手術が難しい方。

すべての膝痛が対象ではありません。 感染、出血傾向、神経症状、膝以外が痛みの主因となっている場合などは、 適応とならないことがあります。診察・画像評価・必要に応じたテストブロックで判断します。

TREATMENT FLOW

治療の流れ(適応判断から治療まで)

日帰り治療 準備を含めておおむね30〜60分程度
  1. 1

    診察・適応判断

    症状、レントゲンなどの画像、これまでの治療歴を確認し、ラジオ波治療の適応を判断します。

  2. 2

    必要に応じてテストブロック

    対象となる神経へ少量の局所麻酔を注射し、痛みの変化を確認します。

  3. 3

    説明・同意確認

    治療の目的、期待できる効果、限界、リスク、当日の流れをご説明します。

  4. 4

    処置(約30分)

    局所麻酔後、エコーで神経・血管・骨を確認しながら電極針を進め、対象部位に熱を加えます。

  5. 5

    観察・帰宅

    処置後に体調を確認し、問題がなければそのままご帰宅いただけます。

治療中に「熱い」「痛い」と感じる場合には、その都度麻酔を追加するなどして対応します。

ULTRASOUND GUIDANCE

なぜ超音波(エコー)を使うのか

高槻整形外科・再生医療クリニックでのエコーガイド下末梢神経ラジオ波治療
当院での実際の治療風景

当院では、局所麻酔下で超音波(エコー)ガイドを用いて治療します。 神経の位置だけでなく、周囲の血管や骨などをリアルタイムで確認しながら電極針を進めます。

正確なアプローチ

目に見えにくい神経の位置を超音波画像で確認しながら治療部位を特定します。

安全性への配慮

血管や重要な組織を確認しながら針を進め、周囲組織への影響をできるだけ避けます。

WHAT TO EXPECT

治療で期待できること、できないこと

期待できること

  • 膝の痛みが軽減する可能性
  • 歩行や階段昇降が楽になる可能性
  • リハビリや運動に取り組みやすくなる可能性
  • 鎮痛薬を減らせる可能性

できないこと

  • すり減った軟骨や変形した骨を元に戻すこと
  • 痛みが完全にゼロになることの保証
  • O脚など骨の変形そのものを治すこと
  • すべての方に同じ効果を保証すること
「魔法の治療」ではありません。 痛みをコントロールし、その間にリハビリテーションや運動習慣を進めていくことが重要です。

RISKS & SIDE EFFECTS

リスクと副作用について

内出血・腫れ・痛み

針を刺すため、処置後に一時的な腫れ、内出血、痛みが出ることがあります。

感覚の変化

まれに膝の皮膚の一部に、しびれや違和感が残ることがあります。

感染・アレルギー

非常にまれですが、針穴からの感染や、麻酔薬によるアレルギー反応が起こる可能性があります。

運動への影響

運動神経を避けて行いますが、まれに一時的な力の入りにくさなどが起こる可能性があります。

FAQ

よくあるご質問

治療中は痛みを感じますか?

局所麻酔の注射時には痛みがあります。処置中に熱さ、違和感、痛みがある場合には、その都度麻酔を追加するなどして対応します。

神経を焼いて大丈夫ですか?

神経を完全に切断する治療ではありません。適切な温度で熱を加え、痛みを伝える感覚神経の働きを一定期間弱めます。

高齢でも受けられますか?

年齢だけで判断する治療ではありません。持病、内服薬、全身状態、膝の状態などを確認して個別に判断します。

効果はどれくらいで現れますか?

個人差があります。比較的早く変化を感じる方もいれば、数週間から数か月かけて変化を感じる場合もあります。

治療後にリハビリは必要ですか?

必須ではありませんが、膝周囲の筋力や動作を改善するリハビリテーションを併用することで、日常生活の改善や再発予防につながることがあります。

参考文献

  1. Yoshimura N, et al. J Bone Miner Metab. 2009;27(5):620-628.
  2. Lyman J, et al. Pain Pract. 2022;22(6):571-581.
  3. Hunter C, et al. Pain Pract. 2020;20(3):238-246.
  4. Tran J, et al. Reg Anesth Pain Med. 2018;43(4):407-414.

※治療効果や持続期間には個人差があります。掲載内容は一般的な情報であり、個別の治療効果を保証するものではありません。

CONSULTATION

「手術しかない」と言われた膝の痛みも、まずはご相談ください。

診察のうえ、保険診療・リハビリ・注射・再生医療・末梢神経ラジオ波治療などから、 状態に応じた治療選択肢をご提案します。